HOME|茜色ジレンマ日記 text by 永利祐太




NICEPLAN 公演情報
19, 2012|news
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NICEPLAN 絵空箱公演
『エソラゴト』

ここまで辿りつきました
たちどまって振り返れば
ともに歩んだ足跡が
奇麗に並んでついています
それを見て、私は、想います
これから続いていく道の先、
遥か遠くの空を
たとえそれが輝く未来ではなかったとしても
あなたは私にとってかけがえのないひとなのです

<脚本・演出>
奥田満

<出演>
園田裕美 水本貴大

<演奏>
Freedom Smile 山口達也

<タイムテーブル>
2012年5月
11日(金) 19:30
12日(土) 15:00/19:30
13日(日) 15:00/19:30

<チケット>
2000円(1ドリンク付き)

<会場>
PerformingGallery&Cafe 絵空箱
有楽町線|江戸川橋駅1B出口 徒歩2分
東西線|神楽坂駅2番出口 徒歩8分

<NICEPLANホームページ>
http://niceplan.jimdo.com

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日々の生活につかれてしまい、何をしても何を観ても楽しくない、そんなとき、これではいかんとはっとさせられるのは、透明な演技をする俳優の芝居を観たときです。何が透明なのかと言われれば、おそらくそれは、演じられる歓びというものを、意識的か無意識かはわかりませんが、胸の奥で噛み締めがなら舞台に立っている、そういうことを透明な演技と表現したい私なのです。その気持ちが演じている役柄の奥底に透けて見える、だから透明なのです。にじみ出るのではなく、あくまで、透けて見える、だから彼らの存在は常に舞台上に汚れのない空気を運んでくれます。そうした演技にひたりながら一時間や二時間を過ごすことは、自分のいたらなさや弱さを通り越して、至福の時間と呼ぶことができます。つまり、今回出演する二人の俳優は、僕にとって、そういう存在だということです。(永利祐太)





2012年すんごい日記3 叔父篇
26, 2012|diary

姪と犬。


祖母と甥。





2012年すんごい日記2 山口篇
26, 2012|diary
五年前、まだ学生だった我々は、夏休みを利用してあてどない旅に出た。レンタカーだけを借りて、目的地も決めず、宿も決めず、その土地で食べたいものも決めず、我々はひたすらに九州の南へと車を走らせた。それから、それぞれが仕事を持ち、社会に出てから、みんなが同時期にどかっと休みをとれることもなくなった。今回、友人の結婚に際して、再び我々が集ったことは奇跡としか言いようがない。せっかくだから、今回また旅をしようじゃないか。そう我々は決起した。しかし――

五年前のあの旅は、あてどなさすぎた。九州を南下し、たどりついた鹿児島県佐多岬には何もなかった。ホテルもないから車中泊、店もないからファミレス、それじゃあいかん。我々はもう三十を手前にしたいい大人だ。ゆっくりした、有意義な旅にしたい。誰もが、そう思った。誰もが、確実に成長していた。まあ結局、目的地が決まったのは前日、宿をとったのは当日の昼だったわけだが、結果的に言えば、今回の旅は最高のものとなった。

我々は、北に進路をとることに決めた。目指すは関門海峡をはさんだ福岡のお隣、山口県であった。


高速を飛ばして、山口の北西に位置する角島へ。すんごい海がきれい。そして島へかかった一本の橋がすんごい画になる。島へ渡る前にテンションのほとんどを使い果たし、上陸したときにはすっかり疲れてしまっていたほどだ。

昼飯に海鮮丼を食べているあいだ、この日の宿泊地を萩に決め、移動開始。萩は、ポプラ(赤い看板のコンビニ)が白く塗られているほど景観が白に統一された美しい町であった。宿も14種類の温泉のある、懐石料理も出る、おまけに山の上で夜景を見ながら足湯もできる、なんとも豪華なところだった。夜は無駄に二回温泉に入り、夜22時半には就寝、朝は5時に起きて朝風呂に行った。

チェックアウトして向かった先は秋吉台だ。日本最大のカルスト台地で、木々が生い茂った山のなかに、突然この景色があらわれる。地獄だ、と思った。


広大な鍾乳洞をひとしきり歩き終えれば、我々の旅も終わりに近づく。我々はマクドナルドで最後の食事をし、山口をあとにした。





2012年すんごい日記1 結婚篇
26, 2012|diary
同じクラスになったこともない、思えば交わる要素も一個もなかった、だけど、なぜか、そこにいる。彼はそんな存在だった。

高校時代の友人で、頻繁に連絡を取る人数は少なくなった。つながりが完全に途絶えたわけではないが、少なくとも、実家に帰ったら必ず会うやつとか、ふいに思い出したように会うやつとかは、指で数えられる程度となった。そんな、数少ない友人の一人が、三月十七日に結婚式を迎えた。私も地元福岡へと飛び、そこに出席させていただく運びとなった。


それにしても、こうした場で感じる多幸感はいかんとも形容しがたい。年をとったせいで涙腺があっさりと崩壊するようになった今の私にとっては、十年以上の付き合いとなるこの友人の結婚は、あまりにも幸せすぎた。と同時に、正直に告白してしまえば、いくらか寂しさにも似た感情も感じずにはいられなかったのだ。このタキシードに身を包んだ男は、明らかに我々の知る男ではなかったからだ。それはタヒチカレーを食べて「タヒチっぽい」と感想を述べた男とはちがう、これから夫として、父として家庭というものを築いてゆく男の、立派としか言いようのない姿だったからだ。そしてそれは、我々が共に過ごして来た十年間には見たこともなかった姿だったからだ。とはいえ、その寂しさは一瞬にして嬉しさにとって変わったのだったが。たとえ内面が成長しようとも、彼という揺るぎない存在が、ただ、そこにいる、それだけで、僕らはよかったのだ。彼がいなければ、僕らは落ち着かないのだ。


本当におめでとうございます。僕も君のような立派な人間になれるよう頑張ります。

ところで君の名前って、「よしはら」だっけ? 「よしわら」だっけ? どっちだっけ?





2012年1月の映画日記
01, 2012|diary
今月観た映画のなかから、特に面白かったものを10本。

東京公園(青山真治)/モールス(マット・リーヴス)/ラルジャン(ロベール・ブレッソン)/スリ(ロベール・ブレッソン)/ゾンビ ダリオ・アルジェント版(ジョージ・A・ロメロ)/サンゲリア(ルチオ・フルチ)/サスペリア2(ダリオ・アルジェント)/鮮血の美学(ウェス・クレイヴン)/ある子供(ジャン=ピエール&リュック・ダンデルヌ)/エッセンシャル・キリング(イエジー・スコリモフスキ)

無類のゾンビ映画好きとして演劇界で広く知られている私であるが、実はほぼロメロのゾンビしか観たことがなかった…。僕がロメロを好きなのは、それが人間ドラマであるからだったのだ。真実を話せば、本当はグロいのは得意じゃない、というか正直苦手、だから厳密に言うと僕はゾンビ映画をそこまで好きではない…。よって、目からミミズをしたたらせているゾンビの強烈なイメージのある、ルチオ・フルチの『サンゲリア』は、ずっと食わず嫌いをして敬遠していた。それに手を出したのは、安田さんに誕生日にもらった『ゾンビ』のアルジェント版を今更観た、ということと、「ゾンビ映画大辞典」を古本屋で安く手に入れたということが大きい。そういう経緯で観た『サンゲリア』には、ロメロの描いたドラマもメッセージもないが、ただただ観客として面白い、最高と叫んでしまいたくなる素敵な映画だった!

それを機に、まだ観ていなかったゾンビものに手を出し始めたわけだが、その矢先に、榮倉奈々がゾンビ映画好きのシネフィルを演じる『東京公園』を観てしまったものだから、普通に観ても傑作であったろうこの映画が、よりいっそう重たく感じられてしまったのだった。俳優がみな素晴らしく、演出家としては嫉妬してしまうのだが、それにしても染谷将太という俳優は本当に素晴らしい。彼のような演じ方をする人は、もうなかなかいない。それは悲しいことでもあるが、ゆえに日本の映画を担える貴重な俳優だと思った。





水本貴大|出演情報
11, 2012|news
劇団員・水本がコーヒーカップオーケストラプロデュース公演に出演いたします。

水本個人としては、初めてアカネジレンマの看板を背負っての客演となります。みなさまどうぞ、その勇姿をご覧下さい。


コーヒーカップオーケストラ プロデュース
「君を好きに出来ない」

脚本・演出:宮本初

<日程>
2012年2月16日(木)〜19日(日)

<出演>
秋本雄基
小野寺ずる
小岩崎小恵(ポップンマッシュルームチキン野郎)
清水ぇりな
田所ちさ(海ガメのゴサン)
田中慎一郎
萩野肇
水本貴大(アカネジレンマ)
モリサキミキ

<タイムテーブル>
2012年2月
16日(木) 19:30
17日(金) 19:30
18日(土) 15:00/19:30
19日(日) 14:00/18:00
※当日券の販売、受付開始は開演1時間前、開場は開演の30分前からとなります。

<場所>
西荻窪・遊空間がざびぃ
http://www.gazavie.com/

<料金>
前売/1,800円
当日/2,000円
※当日券の入場は前売券の方の入場後になります。

<劇団HP>
コーヒーカップオーケストラ 公式サイト





2012年最初の日記
06, 2012|diary
いやー、今年も残すところ359日かー。
という、毎年お決まりのテッパンギャグで幕を開けました。

2012年、あけましておめでとうございます。

年明け早々、伸ばし放題だった髪の毛をばっさりカットしてまいりました。年越しの瞬間も熟睡しており、新年など、年末年始など関係ないとは思いつつも、正月モードにあっさりと流される弱い精神のもと、結果的にダラダラと過ごしてしまいましたが、短くなった頭髪がより感じさせる風の冷たさが、びしっと身を引き締めてくれます。

至極個人的なことではありますが、先日高校時代の友人らと会った際に、勢いで小さな植物を購入いたしました。今年はこれを、枯らさないように大事に育てることを目標に、がんばってゆきたい所存です。



劇団員たちの、決定している客演情報、個人活動情報などは、近日中にお知らせできるかと思います。

今年もアカネジレンマを、よろしくお願いいたします。

アカネジレンマ主宰 永利祐太





2011年最後の日記
31, 2011|diary
10年前のことだ。9月10日、僕は留学先のマレーシアに到着したばかりで、翌日は首都クアラルンプールのホテルに、ホストファミリーとともに宿泊していた。テレビをつけたら、「あの映像」が繰り返し流れていた。よくわからなかった。よくわからない国の、よくわからないホテルの一室で、よくわからない人々といるだけでよくわからなかったのに、世界は、よりいっそうわからなくなった。映画みたいだった。これは現実の出来事ではないのだと思った。あれから、10年が経った。僕は今でもまだ、よくわからないままだ。そしてあの頃から信じていたことも、変わっていないのだと思った。そんなことを考える、2011年の年の瀬である。

今年、アカネジレンマは二本の本公演を打たせていただいた。「ホームカミング・クイーン」は大雑把に言ってしまえば、家族ものがやりたくて提案した企画だった。実際、構想自体は旗揚げ当初からあったものだ。しかし家族の問題、血のつながりの問題は、僕にとって難しい問題で二の足を踏んでいた。そんな僕の背中を押したのは、ひとえに僕が今もっとも信頼する俳優たちのおかげであり、姉弟妹を演じた彼らが、大きな支えとなってくれたことはまちがいない。公演後、ぬけがらのようにじっと動かなかった僕を、二人の男が奮い立たせてくれた。それまで宮崎と二人三脚でやってきた我が劇団にも、新しい仲間が入ったのが四月。現在サイトで公開されている写真を撮影していただいたのが六月。結束した我々がいきなり散り散りとなって、ソロワークスを果たした夏。個人的には、久しぶりに外部で仕事をさせてもらい、大きな出会いもあったり勉強にもなったりした。そして「ビリジアン」は、そうした日々に考えていたことをそのまま台本にした作品であった。そしてその作品は、僕が10年前に考えたことと、何も変わってはいないようにも思えた。

10年後の今年、僕たちはまた、「あの映像」を繰り返し見ることになった。だが、今回は、それぞれが同じものを見ているようで、まったくちがったものを見ていたにちがいなかった。僕たちは、僕たちにできる小さなことをした。町全体が暗いなか、蒸し暑い夜を過ごしたり、水分をわけあったりした。漫画家が絵を描けば、音楽家は現地へ赴き演奏をした。しかし、物語は……物語だけは、まだ、よくわからないままなのである。作家の立場は、それ以前と変わった。あるいは、変えられた。以前のようにものは書けなくなった。あくまで内面的な話ではあるが。現実が進むにつれ、僕たちはそれを理解しようともがくあまり、余計にわからない、けれどもはっきりとしている物語が、たくさん生まれた。少なくとも、物語の役割は、瓦礫に埋まった感動のエピソードを掘り起こすことではなかった。ただ、そのような内面的な変化を押し込み、いつも通りに振る舞うことこそが、物語に与えられた唯一の道だった。

関係者のみなさま、今年も本当にお世話になりました。劇場へお越しいただいたみなさま、本当にありがとうございました。あなたがいなければ、僕たちはここにはいません。だから、あなたはここにいる、という物語を、これからも書いていきたいと思います。来年も芸術が、演劇が、みなさんにとって多大なる活力となることを、願うばかりです。

どうぞみなさん、よいお年を。

アカネジレンマ主宰 永利祐太





Best 10 films 2011
19, 2011|diary
昨年は九本しか選べなかった。しかしその後観た「ナイト&デイ」が、これがベストワンなんじゃないかと思うぐらい素晴らしく胸躍る映画だった。幾度となく続くブラックアウトのすえに、女が男が言っていた台詞を言い、走り出す。例えば適地からどうやって脱出したかよりも、どうやってビキニを着せたかが問題になるように、映画は(あるいは物語は)このぐらいバカバカしく無責任で、あるのはただひたすら愛のみ、というものでよかったはずだ。

そういうわけで、今年観たもののなかから10本。

1、ファンタスティック Mr.FOX(ウェス・アンダーソン)
2、スーパー8(J.J.エイブラムス)
3、アンストッパブル(トニー・スコット)
4、引き裂かれた女(クロード・シャブロル)
5、ソーシャル・ネットワーク(デヴィッド・フィンチャー)
6、クリスマス・ストーリー(アルノー・デプレシャン)
7、リミッツ・オブ・コントロール(ジム・ジャームッシュ)
8、冷たい熱帯魚(園子温)
9、ローラーガールズ・ダイアリー(ドリュー・バリモア)
10、ゾンビランド(ルーベン・フライシャー)





ビリジアン事務局、その後
11, 2011|diary
皆既月食があった昨晩、我々は再び中野に集っていた。

先月行われたアカネジレンマ第九回公演「ビリジアン」の精算会のためであった。劇団員以外は公演以来会っておらず、再会に歓喜した。予約した店での二時間があっという間に過ぎ、そして忘年会で混み合う町のなか、ぞろぞろと歩き、終電近くまで二次会もやった。

名残惜しいが、「ビリジアン」に関する業務はこれで終わった。

しかし、あの人物たちは、ビリジアンは、どこにだっている。


そして、ゲネプロを撮影したスチールのデータをいただいたので、ここで少しばかり紹介しようと思う。
あらためまして、深沢さんありがとうございました。



▲ 何度も稽古した第一章・夏のシーン。



▲ 営業スマイル。



▲ もちろんどのシーンも好きだが、個人的にここは特に好きです。



▲ 「知事」のシーンは、僕にも冒険した場面だった。



▲ このラストシーンを任せられるのは、この人しかいない。



▲ 新生ビリジアン事務局。


▼ おまけ。現在のPCのデスクトップ。




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