HOME|茜色ジレンマ日記 text by 永利祐太


RECENT POSTS
CATEGORIES
ARCHIVES

LINKS


水本貴大|出演情報
11, 2012|news
劇団員・水本がコーヒーカップオーケストラプロデュース公演に出演いたします。

水本個人としては、初めてアカネジレンマの看板を背負っての客演となります。みなさまどうぞ、その勇姿をご覧下さい。


コーヒーカップオーケストラ プロデュース
「君を好きに出来ない」

脚本・演出:宮本初

<日程>
2012年2月16日(木)〜19日(日)

<出演>
秋本雄基
小野寺ずる
小岩崎小恵(ポップンマッシュルームチキン野郎)
清水ぇりな
田所ちさ(海ガメのゴサン)
田中慎一郎
萩野肇
水本貴大(アカネジレンマ)
モリサキミキ

<タイムテーブル>
2012年2月
16日(木) 19:30
17日(金) 19:30
18日(土) 15:00/19:30
19日(日) 14:00/18:00
※当日券の販売、受付開始は開演1時間前、開場は開演の30分前からとなります。

<場所>
西荻窪・遊空間がざびぃ
http://www.gazavie.com/

<料金>
前売/1,800円
当日/2,000円
※当日券の入場は前売券の方の入場後になります。

<劇団HP>
コーヒーカップオーケストラ 公式サイト





2012年最初の日記
06, 2012|diary
いやー、今年も残すところ359日かー。
という、毎年お決まりのテッパンギャグで幕を開けました。

2012年、あけましておめでとうございます。

年明け早々、伸ばし放題だった髪の毛をばっさりカットしてまいりました。年越しの瞬間も熟睡しており、新年など、年末年始など関係ないとは思いつつも、正月モードにあっさりと流される弱い精神のもと、結果的にダラダラと過ごしてしまいましたが、短くなった頭髪がより感じさせる風の冷たさが、びしっと身を引き締めてくれます。

至極個人的なことではありますが、先日高校時代の友人らと会った際に、勢いで小さな植物を購入いたしました。今年はこれを、枯らさないように大事に育てることを目標に、がんばってゆきたい所存です。



劇団員たちの、決定している客演情報、個人活動情報などは、近日中にお知らせできるかと思います。

今年もアカネジレンマを、よろしくお願いいたします。

アカネジレンマ主宰 永利祐太





2011年最後の日記
31, 2011|diary
10年前のことだ。9月10日、僕は留学先のマレーシアに到着したばかりで、翌日は首都クアラルンプールのホテルに、ホストファミリーとともに宿泊していた。テレビをつけたら、「あの映像」が繰り返し流れていた。よくわからなかった。よくわからない国の、よくわからないホテルの一室で、よくわからない人々といるだけでよくわからなかったのに、世界は、よりいっそうわからなくなった。映画みたいだった。これは現実の出来事ではないのだと思った。あれから、10年が経った。僕は今でもまだ、よくわからないままだ。そしてあの頃から信じていたことも、変わっていないのだと思った。そんなことを考える、2011年の年の瀬である。

今年、アカネジレンマは二本の本公演を打たせていただいた。「ホームカミング・クイーン」は大雑把に言ってしまえば、家族ものがやりたくて提案した企画だった。実際、構想自体は旗揚げ当初からあったものだ。しかし家族の問題、血のつながりの問題は、僕にとって難しい問題で二の足を踏んでいた。そんな僕の背中を押したのは、ひとえに僕が今もっとも信頼する俳優たちのおかげであり、姉弟妹を演じた彼らが、大きな支えとなってくれたことはまちがいない。公演後、ぬけがらのようにじっと動かなかった僕を、二人の男が奮い立たせてくれた。それまで宮崎と二人三脚でやってきた我が劇団にも、新しい仲間が入ったのが四月。現在サイトで公開されている写真を撮影していただいたのが六月。結束した我々がいきなり散り散りとなって、ソロワークスを果たした夏。個人的には、久しぶりに外部で仕事をさせてもらい、大きな出会いもあったり勉強にもなったりした。そして「ビリジアン」は、そうした日々に考えていたことをそのまま台本にした作品であった。そしてその作品は、僕が10年前に考えたことと、何も変わってはいないようにも思えた。

10年後の今年、僕たちはまた、「あの映像」を繰り返し見ることになった。だが、今回は、それぞれが同じものを見ているようで、まったくちがったものを見ていたにちがいなかった。僕たちは、僕たちにできる小さなことをした。町全体が暗いなか、蒸し暑い夜を過ごしたり、水分をわけあったりした。漫画家が絵を描けば、音楽家は現地へ赴き演奏をした。しかし、物語は……物語だけは、まだ、よくわからないままなのである。作家の立場は、それ以前と変わった。あるいは、変えられた。以前のようにものは書けなくなった。あくまで内面的な話ではあるが。現実が進むにつれ、僕たちはそれを理解しようともがくあまり、余計にわからない、けれどもはっきりとしている物語が、たくさん生まれた。少なくとも、物語の役割は、瓦礫に埋まった感動のエピソードを掘り起こすことではなかった。ただ、そのような内面的な変化を押し込み、いつも通りに振る舞うことこそが、物語に与えられた唯一の道だった。

関係者のみなさま、今年も本当にお世話になりました。劇場へお越しいただいたみなさま、本当にありがとうございました。あなたがいなければ、僕たちはここにはいません。だから、あなたはここにいる、という物語を、これからも書いていきたいと思います。来年も芸術が、演劇が、みなさんにとって多大なる活力となることを、願うばかりです。

どうぞみなさん、よいお年を。

アカネジレンマ主宰 永利祐太





Best 10 films 2011
19, 2011|diary
昨年は九本しか選べなかった。しかしその後観た「ナイト&デイ」が、これがベストワンなんじゃないかと思うぐらい素晴らしく胸躍る映画だった。幾度となく続くブラックアウトのすえに、女が男が言っていた台詞を言い、走り出す。例えば適地からどうやって脱出したかよりも、どうやってビキニを着せたかが問題になるように、映画は(あるいは物語は)このぐらいバカバカしく無責任で、あるのはただひたすら愛のみ、というものでよかったはずだ。

そういうわけで、今年観たもののなかから10本。

1、ファンタスティック Mr.FOX(ウェス・アンダーソン)
2、スーパー8(J.J.エイブラムス)
3、アンストッパブル(トニー・スコット)
4、引き裂かれた女(クロード・シャブロル)
5、ソーシャル・ネットワーク(デヴィッド・フィンチャー)
6、クリスマス・ストーリー(アルノー・デプレシャン)
7、リミッツ・オブ・コントロール(ジム・ジャームッシュ)
8、冷たい熱帯魚(園子温)
9、ローラーガールズ・ダイアリー(ドリュー・バリモア)
10、ゾンビランド(ルーベン・フライシャー)





ビリジアン事務局、その後
11, 2011|diary
皆既月食があった昨晩、我々は再び中野に集っていた。

先月行われたアカネジレンマ第九回公演「ビリジアン」の精算会のためであった。劇団員以外は公演以来会っておらず、再会に歓喜した。予約した店での二時間があっという間に過ぎ、そして忘年会で混み合う町のなか、ぞろぞろと歩き、終電近くまで二次会もやった。

名残惜しいが、「ビリジアン」に関する業務はこれで終わった。

しかし、あの人物たちは、ビリジアンは、どこにだっている。


そして、ゲネプロを撮影したスチールのデータをいただいたので、ここで少しばかり紹介しようと思う。
あらためまして、深沢さんありがとうございました。



▲ 何度も稽古した第一章・夏のシーン。



▲ 営業スマイル。



▲ もちろんどのシーンも好きだが、個人的にここは特に好きです。



▲ 「知事」のシーンは、僕にも冒険した場面だった。



▲ このラストシーンを任せられるのは、この人しかいない。



▲ 新生ビリジアン事務局。


▼ おまけ。現在のPCのデスクトップ。






喘息火星探査記
08, 2011|diary
何年かぶりに酷い喘息の発作を起こしてしまい、三日ほど寝込んだ。倒れる前、公演後の散らかった部屋を片付け、埃で満たされたことも気にせず、眠ってしまったのが原因だったかもしれない。起きたら息がぜぇぜぇいっていた。

病に伏して、「ビリジアン」の本番中、アカネジレンマ史上最多の三役をこなした安田先輩が喘息になってしまい、そんな彼にひたすら「奈落を通ってください」といいつづけていたことを僕は思い出していた。

うちは美術が低予算だから裏通りが作れず、下手にはけた人が次に上手から出る場合、客席の後ろをこっそり通るか、舞台下の奈落を通るしかないのだった。あの劇場の奈落を通るのは相当しんどくて、一度はしごを使って深き地中にもぐり、狭い通路をよいしょよいしょと通って静かにはしごを昇らなければならない。安田さんは劇中で都合三回この奈落を行き来せねばならず、客席後ろを使いたくなかった私は結果、安田さんにいいつづけたのだ。「奈落を通ってください」と。

普通の男性役者ならばよかっただろうが、安田さんは喘息を患っていた。僕自身、病院まで歩いていくのが精一杯なこの病気をあらためて経験し、ようやくそのときの安田さんの辛さを想像できるにいたり、あらためて後悔と懺悔の念がこみあげて来ており、次に安田さんに会った際には、ぜひとも「奈落を通らないでください」と伝えたいと思う次第であった。



そういうわけだが、喘息の辛さはそればかりではない。寝れない、というのもかなり辛い面のひとつだ。体を水平にすると息をするのがより苦しくなるためだ。ではどの体勢が一番楽かといえば、壁によりかかり足は伸ばした状態、なのであり、しかし本を読む集中力もなければ映画を観る体力もない、となるとテレビを見るしかないわけで、この三日でここ三年ぶんのテレビを見たと言っても大袈裟ではないだろう。それぐらい僕は普段テレビを見ない。

しかし三日目ともなるとさすがにテレビにも限界がきて、すれば映画かと部屋の棚を眺めてみるも、並んでいるのは体力や集中力を要するものばかりで、あとはゾンビとかホラーとか「今はそんなのと違う!」と叩きつけたくなるようなものなので仕方なく手にとって垂れ流した三本がこちらである。

ジョン・カーペンター「ゴースト・オブ・マーズ」
ブライアン・デ・パルマ「ミッション・トゥ・マーズ」
ティム・バートン「マーズ・アタック!」

共通点は「火星」だけでどれも全然内容は違うのだが、これほど一日に火星のことを考えた人間はNASAとかの火星担当者か僕ぐらいだろうと思う。そして、おそらく次回公演の舞台は火星になるかという予感がうまれたところで、今日の筆を置こう。

ご心配・ご迷惑をかけた皆様、申し訳ありませんでした。







『ビリジアン』閉幕に寄せて
21, 2011|-
アカネジレンマ第九回公演「ビリジアン」無事に閉幕いたしました。
ご来場いただいたお客様、本当にありがとうございました。

この「ビリジアン」は、最初にタイトルを決め、四季を通した話にしようとか、ビリジアンという単語がたくさん出てくる話にしようとか、そういった外枠が出発点だったように記憶しています。その時点では、ビリジアンが何なのか、劇団員にも、書いている本人にもわかってはいませんでした。

稽古前、突発的に河口湖へ行ったとき、富士山という大きな存在のもとにある町や人々を見てきました。そこに住む人々にとっては、富士山は日常的にそこにあるものでしたが、心の奥底に「我々には富士山がある」という確かな支えになっているように思えました。

台本を書き始めた当初、劇中の人々にとって、ビリジアンはそういった存在でした。町に恩恵をもたらし、人々の生活の中心になっている怪獣。

しかし、稽古を進めるにつれ、ビリジアンが単なる怪獣ではないことに気づいていきました。人物たちのなかに、ビリジアン的な何かが存在することが、徐々にわかってきました。それは例えば、経理にとっての通訳だったり、飼育にとっての記録だったりしました。そういう意味で、ビリジアンは怪獣とは別の顔を見せることになりました。

これを見ていただいた方々にも、ビリジアンが見つかれば、それほど嬉しいことはありません。


アカネジレンマ第九回公演「ビリジアン」
2011年11月16日(木)〜20日(日) 中野・劇場HOPE

脚本・演出/永利祐太

CAST
所長(所)/世 界(秘密結者)
秘書(堤)/唯島久実
営業(丹波)/園田裕美
新人(俵山)/上川原睦
経理(徳永)/高野あさな
通訳(戸田)/宮崎泰樹
飼育(津軽タモツ)/水本貴大
記録(津軽チヅ)/河野真紀
バイト(轟)/西真寿美
太郎・次男・知事/安田ヨーグルト
医師(天道)/奥田満

STAFF
舞台監督/近藤裕紀
美術/伊藤智史
照明/古川睦子
音響/田中紘史
映像撮影/木場周平
スチール/深沢飛鳥
協力/高橋京子
制作/松島瑞江(エムキチビート)

 

キャスト・スタッフのみなさまに、この場を借りて厚く御礼を申し上げます。
ありがとうございました。





緑色本番日記
19, 2011|diary
   

アカネジレンマ第九回公演「ビリジアン」
ただいま本番中です。ご来場いただいたみなさま、これからご来場いただくみなさま、本当にありがとうございます。

お客様からの嬉しい感想を聞き、幸せに思っております。お褒めの言葉も、厳しい言葉も、みなさまからの愛情とともに受け取っております。

本日は土曜日、昨日に引き続き、マチネ14時、ソワレ19時30分、二回公演です。いよいよ残り3ステージとなってしまいました。まだお席に余裕がございます。当日券もございます。

中野・劇場HOPEにて、お待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。





緑色稽古場日記5
14, 2011|diary
11月14日(月)

最後の稽古を終えたところだ。三月の経験があるから、本当に無事幕が開くのか、不安ではないと言えば嘘になる。しかしそれでも、僕たちはこの一ヶ月半の間、この「ビリジアン」という作品をお客様に届けるために、戦ってきた。そのことは、まぎれもない事実として、ここにある。

いま、僕の机の前の壁には、稽古予定表と、台本を書くにあたって構想や人物相関図などをまとめたメモ紙が貼ってある。10月1日に顔合わせをして、約一ヶ月半が経ったのだ。そして、このメモ紙からは予想もしなかった芝居が、できあがってきた。そのことも、まぎれもない事実として、確かに存在する。

それらの現実をもって、僕たちはお客様を架空の町・緑町へと誘いたいと思う。九年前、突如としてビリジアンが現れ、恩恵をもたらした、その町へ。

アカネジレンマ第九回公演「ビリジアン」は、11月16日(水)より、中野・劇場HOPEにて開幕いたします。多くの人にご覧になっていただきたい、愛おしい作品になっております。どうぞよろしくお願いします。






緑色稽古場日記4
05, 2011|diary
恐縮ながら、11月5日はわたくしの誕生日でありまして、稽古場ではみなさまにお祝いをしていただきました。

休憩中に外で煙草を吸い、稽古場へ戻ったら電気はついておらず、みんながゆっくりと歌を歌いだした瞬間には、涙をこらえきれんほどの感動が私を襲ったのであります。

いや、本当に、みんなには感謝してもしきれぬ思いでいっぱいなのです。

僕が書くと嘘くさく聞こえるので、あまりつらつらとその思いを書き尽くすことは、あえていたしませんが。

思い返すと、稽古場で誕生日を迎えるのは、まだ劇団を始める前の僕のデビュー作での稽古場以来のことで、そのころから付き合いの続いているのは宮崎くんだけになってしまいましたが、そうした関係性を築けている奇跡と、また新たな出会いによって集まったこのカンパニーの奇跡に、また心を揺さぶられている次第です。この仕事を続けていて、よかったなと思えた瞬間でありました。

本当にみなさん、ありがとうございました。

 

*************
アカネジレンマ第九回公演
「ビリジアン」
2011.11.16(水)〜20(日)
@中野・劇場HOPE



<<   1 / 13   >>